「資産運用したくても元となるお金を稼ぐにはどうしたら良いか」
「ネットでも対面でも何か売れるようになればお金を稼げる。そのノウハウを知りたい」
日頃からそんな悩みを持っていたんですが、友人の銀行員からある人を紹介してもらいました。
友人はその人をお金の師匠として崇拝しているとのこと。元々都内で色々なビジネスをしていた社長さんで、現在は実家がある茨城県の山奥で仙人のような生活をしているとのこと。
資産運用が好きな私に紹介したいと言うので怪しいとは思いつつも会ってみました。
仕事終わりに五反田の星乃珈琲店に向かうと、友人とその方が既に待っていました。
その方の名前は田中さん(仮名)。おじいちゃんだと思っていたら30代前半の男性でした。
しかも結構態度悪い。以降、仙人社長と呼ぶことにします。
決してウェルカムな雰囲気ではなく、「何か知りたいことがあるなら教えてやっても良いけど」って雰囲気です。そんな感じで第一印象は良くなかったのですが、その後の話に引き込まれていきました。
仙人社長の仕事は泥臭いけど儲かるビジネスモデル
仙人社長は元々、複数の会社を経営していたそうです。てっきりITのスタートアップでバイアウトみたいな感じかと思っていたのですが、メインの会社は廃品回収中心の何でも屋。
一瞬、「そんなん儲かるの?」と疑問に思ったのですが、廃品回収業を始めた理由が実に合理的。
人間誰しもモノを買い生活をする。そしてゴミ、不用品が出る。その人にとってはゴミなので捨てたいし、場合によってはお金を払ってでも持っていってほしい。でもそのゴミも他の人からしたらお金を出して買いたい宝になる。また、修理したり綺麗にするだけで高く売れるものもある。特に遺品整理はお宝の山。
仕入れが0もしくはお金をもらって仕入れられるので利益率が高い。少ない資本で誰でも始められるのにイメージが良い職業でも無いので競合が少ない。また、頭を使ってビジネスしている競合が少ないので一人勝ちできる。
仙人社長は態度は悪いけど聞けばちゃんと答えてくれるし、その内容は的を得ているので徐々に信用していきました。
仙人社長は現在、海外オフショア積立投資商品を売っているけど売りつけていない
仙人社長は現在、海外オフショアの積立投資Metis(メティス)を販売しています。これは後日わかったことなのですが、普段は山奥で暮らしており、もう全部人に任せている廃品回収業から入る収益で悠々自適、晴耕雨読な生活を送っているものの、数年に一度、東京という里に降りてきてお金の相談に乗る、お金の相談に乗るとかなりの確率でその積立投資商品を是非紹介してほしいという話になるので紹介する。すると紹介フィーが入る。というサイクルで生活しているとのこと。
「でも自分から買ってくれと営業したことは一度も無いし、クロージングしたことも無い。聞かれたら教えるしやりたい人はやればいい。自己責任だし。」
第一印象からの感じ悪い態度といい、自信を持って自分がやりたいように生きてきた感じといい、妙な説得力がありました。
この海外オフショア積立投資のMetis(メティス)は調べて調べて迷った結果、私も自ら契約しました。ネットの評判が悪いし、結局友人の銀行員にも仙人社長にも紹介フィーが入るネットワークビジネス的な仕組みだったのでなんだそれと思ったのですが、3年経過した現在、積立投資額の1.6倍になってるし、差し引いても契約してよかったかなと思っています。今のところ。
仙人社長の営業ノウハウは”相手に合わせて”
この仙人社長の営業ノウハウは売り込まない営業として非常に勉強になりました。
全ては”相手に合わせる”そして会話は大喜利だと捉える。
まず、第一印象の悪い印象を与えるような態度は戦略的な空気作り。何かを売りたい人間はどうしても下手に出たり、明るく良い関係値を築こうとするもの。最初の態度から「この人はセールスしたいわけじゃない」という印象を無意識に持っていました。
また、人間は自分が興味あることしか頭に入らない。なので自分から私への質問は、現在の状況を聞く質問や、どうなりたいか、そこへ達するには何が足りないかといった営業手法の基本、SPINのような質問が続きました。ただその質問をしながら常にボケを挟み込んでくるので、質問、尋問を受けている印象は無く、「なんだ、結構いい人じゃん」と楽しい気分で心を許して質問に答えていました。
私は株式投資やFXの経験や生命保険の積立はやらないほうが良いなど自分の知識をひけらかしてました。
その後は、少子高齢化や年金、南海トラフ地震など日本の未来を嘆く話、私が知らない東南アジア移住の話、世界経済の話など、こちらもボケを交えた雑談が続きます。ここはおそらくこちらが必要性を感じて「解決策を知ってるなら教えてほしい」と言い出すまでずっと待っていたのだと思います。
私の漠然とした不安が必要性へと変わり、「この人なら答えを持ってるかもしれない」と思ったとき、自ら質問していました。
でも「待ってました」という感はなく、ボケたりはぐらかされたりと焦らされながら海外オフショア積立投資についての話が始まりました。内容はびっくりするぐらい好条件な話だったのでこれもボケなのか、それとも騙そうとしているのかわからないまま1回目のお茶は終わりました。
最後まで勧められることは一度も無く。
仙人社長の売り込まない営業の極意
初回に会ったときには「自分の会社の収入があるからボランティアのようなもんなのかな」と思ってしまうぐらい売る気がない仙人社長でしたが、何度か会う中で、全て計算ずくで準備していることに気付きました。
全ては相手に合わせる、ボケることで気配を消す。
もう営業したくない人にとって目指すべき営業の形だと思います。
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